売上がなかなか上がらないからといって、安易に売上値引をしていませんか?
販売価格の20%の値引をするなら、販売価格の20%をおまけや増量をしたほうが利益は残りますよ。
目次
売上値引をした場合とおまけをした場合の利益の比較
前提条件
今回は、変動損益計算図(ストラック図)を使って、次のような原価率40%という前提条件で説明をしていきます。
ストラック図についての説明は、こちらの記事をご覧ください。
販売価格の20%の売上値引をした場合
販売価格の20%の値引ですので、2,000の値引をします、
売上が2,000減ると、粗利益も2,000減り、利益も2,000減ります。
売上を20%値引くと、粗利益は33%減り、利益は80%減ることになります。
つまり、売上値引をした分そのまま利益が減ってしまいます。
販売価格の20%をおまけした場合
販売価格の20%をおまけで差し上げるので、売上高はそのままですが変動費である売上原価が増加します(わかりやすくするために利益と固定費の位置を逆にしています)。
ただし、販売価格の20%である2,000をおまけしますが、売上原価として増えるのは、「2,000×原価率(40%)=800」です。
そすするとこうなります。
売上原価が800増加するので、粗利益と利益が圧縮され、ともに800減少します。
つまり、おまけで原価が増えた分だけしか利益は減少しません。
比較
表にして比較してみます。
項目 | 売上値引 | おまけ | 差額 |
---|---|---|---|
売上高 | 8,000 | 10,000 | 2,000 |
売上原価 | 4,000 | 4,800 | 800 |
粗利益 | 4,000 | 5,200 | 1,200 |
利益 | 500 | 1,700 | 1,200 |
サービス業の場合
サービス業の場合は、売上高が増加すれば同じように増加する変動費(売上原価)が少ないことが多いでしょう。
そうなると、値引の場合は物販業と同じですが、おまけした場合はほとんど利益は減らないでしょう。
極端にいうとこんな感じです。
20%おまけでサービスを増やしても、人員を追加せず、残業代を払わなければ固定費は増えませんので、顧客も会社も懐は痛まず、労働者だけが割を食うという感じでしょうか(税理士業界はこれかもしれません…)。
まとめ
安易に売上値引をしてしまうと、値引いた分だけ利益が減ってしまいます。
反対におまけだったら、おまけの原価の分しか利益は減りません。
値引をする前に、”◯%増量アップ”や”今なら◯◯が無料”などをしてみましょう。
よく通販とかである「1台購入された方にはもう1台プレゼント」や、飲み物とかで「20%増量」というのは、こういうことなのです。
◆編集後記◆
今日は、とあるブログワークショップに参加しながら記事を書きましたが、
時間制限があるのでピリッとした雰囲気で集中して書けました。
いつもこの緊張感で書いたら早く書けるんでしょうけど、なかなかねぇ^^;
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山端一弥
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