税理士事務所に勤務していたときのことですが、決算で利益出ると怒られるとはいかないまでも不満に思われ、赤字だと喜ばれることがありました。
これってどうなのかなと常々考えていました。
目次
怒る理由と喜ぶ理由
利益が出ると怒られるのは納税が発生するからで、赤字が出ると喜ばれるのは納税が発生しないからです。
もちろん途中経過もなしに決算で突然「はい利益はこれで納税額はこれです。」と言えば怒るのも無理はないのですが、事前に納税予想をしていても怒る方は怒ります。
「こんな税金払いたくないですわ」と決算になってごねられることもありましたが、ごねられても変わるものでもありません。
反対に赤字で納税が発生しないときは、決算で「赤字なので納税額はゼロです。」と言えば喜ばれます。
しだいに私自身も知らず知らずのうちに、利益が出ると「まずいなぁ」と思ったり、赤字だとほっと安心するようになりました。
利益が出ると喜び、赤字だと悲しまなければならない理由
事業を継続していくには、利益を出してその中から納税と借入金の返済をして、さらにお金を残していかなければなりません。
赤字と言うことは、納税がない代わりに借入金の返済するお金を稼げていないし、残すべきお金もないということです。
そう考えれば喜ぶべきは利益が出た場合で、悲しむべきは赤字の場合になります。
私が勤務時代にやり残したことがあるとすれば、この考え方をお客様に説明できていなかったことです。
私がそのお客様を獲得してきた訳ではないので、やはり税理士事務所の一職員がお客様である経営者相手にもの申すには遠慮がありました。
もちろん税理士事務所の職員の立場でもの申すことは悪いことではありませんし、それができるならばやった方がいいでしょう。
私はそれができなかったので、「お客様に直接自分を選んでもらって対等の立場で言わなければならいことを言える」立場になるために独立の道を選びました。
まとめ
「税金を払わないでいい、うまいやり方はないですかね?」と聞かれれば、今の私はこう答えるようにしています。
「高く仕入れて安く売れば税金を払わなくてもいいですよ」と。
これでは商売になりませんよね。
利益が出れば素直に喜び、赤字になれば一緒になって悔しがり、改善策を検討できる関係をお客様と築いていきたいですね。
◆編集後記◆
明日で長女が1歳になります。
1年前のことを思うと、あっという間の1年でした。
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山端一弥
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